賃金センサス

賃金センサスとは、賃金に関する統計資料のことです。主要産業に雇用される常用労働者について、その賃金の実態を労働者の雇用形態、就業形態、種類、職種、性、年齢、学歴、勤続年数、経験年数別等に明らかにすることを目的として、厚生労働省が都道府県労働局および労働基準監督署を通して行っており、賃金に関する統計で最も規模が大きい「賃金構造基本統計調査」のことをいいます。

交通事故被害者の基礎収入の算定のために、この賃金センサスが用いられる場合があり、交通事故では、賃金センサス第1巻第1表産業計・企業規模計のもの(全労働者・男女別、学歴計・学歴別、全年齢・年齢別の組み合わせで選択)が使用されることが多いです。

1.交通事故で使用されるケース

交通事故で使用されるのは、逸失利益の算定のときなどですが、原則として以下のような場合に使用されます。

  1. 幼児・生徒・学生の場合
  2. 専業主婦の場合
  3. 比較的若年の被害者で生涯を通じて全年齢平均賃金程度の収入を得られる蓋然性が認められる場合

以上の3つの場合には、原則として、基礎収入を全年齢平均賃金又は学歴別平均賃金によって計算します。

それら以外の場合は、事故前の実収入額を基準として計算され、現実の収入が賃金センサスの平均額以下の場合で、平均賃金が得られる蓋然性がある場合などに例外的に使用されます。

2.いつの年の賃金センサスを使用するか

賃金センサスは、昭和23年から毎年行われているが、いつの賃金センサスを用いるかは、ケースによって異なります。

休業損害 交通事故時の賃金センサスを使用します
後遺障害逸失利益 症状固定時の賃金センサスを使用することが多いです。
死亡逸失利益 死亡時の賃金センサスを使用することが多いです。

3.いつの年の全年齢平均賃金又は学歴別平均賃金を使用するか

原則として

死亡の時 死亡した年
後遺障害の時 症状固定のとき

4.全労働者・男女別の賃金センサス

男性の労働者 男性の賃金センサス
女性の労働者 女性の賃金センサス。但し、主夫も女性の賃金センサスを使用
女児 女性の賃金センサスか全労働者の賃金センサスかで争いがあります。近年、社会に女性の進出することがめざましく、将来のことを考えると、単純に女性の賃金センサスを使用するのは不合理だからです。

5.全年齢・年齢別の賃金センサス

未就労の若年者などでは、賃金センサスは全年齢のものを使用することが多いです。

6.学歴計・学齢別の賃金センサス

未就労者の場合 通常は、学歴計のものを使用
就労者の場合 学歴別を使用するのが多いです。

 

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